薬師十二神将像 | 天台宗 長福寺|茨城県水戸市

薬師十二神将像

薬師十二神将像
員数 1幅
分類 絵画(掛幅)
本紙法量 縦109.1×横49.5センチ
品質形状 絹本着色
伝来 東照宮旧蔵 明治元年(1868)より伝来
制作年代 江戸時代中期~後期
調査者 藤元裕二・藤元晶子

薬師三尊を中心に据え、その両側に十二神将を配する画像である。その配置は伝統に則る。諸尊の図様においても特異な点は見受けられないものの、非常に上質であることが目を引き付ける。諸尊は整った図様に描かれ、金泥・截金など金彩色を用いた丁寧な賦彩は、本図の魅力の一つとなっている。文様は緻密に象られ、本図を為した絵師の腕が慮れる。本図は長福寺に至る前に、東照宮にあった。その伝来を考慮するならば、本図の制作にあたっては、幕府の御用を勤めた仏画師である木村了琢、あるいは神田宗庭の筆を強く感じさせる(特に後者)。江戸仏画の中にあって、貴重な上質の一本である。