慈慧大師像 | 天台宗 長福寺|茨城県水戸市

慈慧大師像

慈慧大師像
員数 1幅
分類 絵画(掛幅)
本紙法量 縦146.8×横84.5センチ
品質形状 絹本着色
伝来 東照宮旧蔵 明治元年(1868)より伝来
制作年代 江戸時代後期
調査者 藤元裕二・藤元晶子

慈慧大師・良源(912~85)は、元三大師の名でも知られる天台宗の高僧である。古くより尊崇を集め、彫刻・絵画などが多く今に残されている。本図は、定型的な慈慧大師の姿を採る。即ち、画面に大きく描かれ、右方向に体を向ける大師を礼盤上に座せしめ、手には数珠と独鈷杵を持たせるという姿勢である。童子を2人従えることも通規である。

以上の通り、本図は伝統的な図様を順守しながら、その作風は丁寧・綿密であり、筆力の高い絵師の筆を想起させる。確たる原本に基づく、良質の江戸仏画である。元々は東照宮に伝来したことを頷かせる出来栄えである。制作年代は、江戸時代後期と推定する。